●英名:Gardenia
●和名:くちなし、さんしし(山梔子、梔子)
●学名:Gardenia jasminoides Ellis
●科名:アカネ科の常緑樹
●原産地:日本、中国
●主産地:日本、中国、台湾
原産は日本、中国で、アカネ科の常緑樹である。日本、中国、台湾などの暖地の山中に自生し、広く分布している。梅雨どきには白い花を咲かせ、甘い香りを漂わせる。くちなしの花の香りがジャスミンに似ているところから、学名「ガーデニア・ジャスミノイデス」と名づけられた(ガーデニア=くちなし)。
スパイスとしては一般的に果実を利用するが、花弁も、お酒の香りづけに利用することがある。くちなしは園芸種も数多くあるが、園芸種の中には実がつかないものも多い。
くちなしの花の芳香成分は、ベンジルアセテート、メチルフェニル・カルボニールアセテートなどである。また、花弁にはマンニットが含まれており、ほのかに甘みを感じる。
果実はほとんど香りがないが、完熟した果実にはサフランと同じ水溶性の色素成分であるα−クロチンが含まれる。この黄色素を利用し、食品や衣類などの着色に用いられている。
■くちなしの果実に傷をつけて、水に浸すか熱湯で煎じて濃黄色の液を作る。この液を食品の黄色染料に用いる。水をさして煎じることで何度か使えるが、色調は徐々に薄くなる。
■くちなしの鮮やかな黄色は、様々な食品の着色に利用されている。よく知られているのは、お節料理には欠かせないきんとんの着色である。その他にも、たくあん漬けや麺類、キャンディやゼリーなど、幅広く使われている。
■花は、二本では観賞用として以外はあまり利用されないが、中国には、くちなしの花の芳香を活かした混成酒※がある。
また、くちなしの花は、煮るととろみが出てくる。新鮮な花弁を煮て、酢と醤油で味付けすと、とろみ感と芳香を楽しむことができる。
■くちなしは食品以外の着色でも利用されている。日本においてもその歴史は古く、天平時代から布や土木製品を黄色く染めるのに使われてきた。
※混成酒とは…醸造酒や蒸溜酒を原料に、草根木皮や果実、薬草、香味、糖分などを加えた酒。
乾燥させたくちなしの実を、漢方では山梔子(さんしし)と呼び、利尿、消炎、止血薬として用いられる。
■温暖な気候で、有機質土壌のやや湿った半日陰を好む。
■さし木法と種子をまく方法とがあるが、さし木法が一般的である。
■さし木は、6月頃か9月頃に行うとよい。冬は、寒さと乾燥から守るため、覆いなどの防寒処置をする。種をまく場合は、果実から種子をとり出し、春か秋にまく。約40日ほどで発芽する。
■植えてから2年ぐらいで開花し結実する。10〜11月ごろに、よく熟した果実を摘み取り、乾燥させる。